ビリヤードキューとは
「キュー(キュースティック)」とは、球を撞く棒状の道具を指しています。
先にいくにしたがって細くなっていく棒です。
101センチ(40インチ)以上であれば、長さや重さに制限はありません。
プレイヤーの身長によって適したものは異なると言われていますが、150センチ程度のキューが多く用いられています。
ポケット競技に用いられているポケットキューだけとっても、プレーキュー(別名プールキュー)、ブレイクキュー、ジャンプキュー、ジャンプブレイクキュー、トレーニングキュー、と種類が豊富です。
その他、キャロム競技のキャロムキュー、スヌーカー競技のスヌーカーキュー、子ども向けの短いキューなども販売されています。
一般的のプレイヤーが使っているキューのほとんどは、「プロダクション・キュー」と呼ばれる大量生産されているキューです。
それに対し、木材からこだわり、世界に一本しかないようなキューは「カスタムキュー」と呼ばれています。
非常に高価である分、性能もよいものです。
キューは、ビリヤードがプレイできる場所ではほとんど無料でレンタルすることができます。
ただし、早く上達したいなら「マイキュー(自分のキューを持つこと)」をおすすめします。
はじめたばかりなのにマイキューなんて・・・という考えは間違いです。
初心者にこそおすすめします。
なぜなら、キューによって打ち方が異なってくるからです。
自分のキューで自分のスタイルを磨くことが上達への近道なのです。
ビリヤードシャフトとは
ビリヤードで「シャフト」とは、「タップ」や「バット」と同じようにキューの一部分を指す名称です。
素材は木製のものがほとんどでしたが、最近は複合素材でできたものも増えてきました。
「シャフト」が、キューの中で一番大切な部分という意見もあります。
シャフトをバットから取り外してジャンプショットに使うプレイヤーもいましたが、現在はキューの長さが最低40インチ以上とされたためにこのようなプレイヤーをみることがなくなりました。
ビリヤードをする人の多くは、シャフトの滑りの悪さに悩まされたことがあると思います。
シャフトの滑りを悪くしているのは、汚れです。
対策としてパウダーやグローブを使っている人も多いですね。
シャフト用のクリーナーなども販売されていますが、おしぼりなどで拭くことでも大半の汚れを落とすことが可能です。
とはいえ、一番気をつけたいのは、言うまでもなく汚さない事ですよね。
そのためには、手を清潔にしてからシャフトを触るということが大切です。
手とシャフトの両方の汚れをとることを心掛ければ、長くコンディションのよい状態で使用することが可能になります。
また、シャフトとバットの間にはニスがぬってあります。
これは湿気対策など大切な役目があってのことですが、ニスが滑りを悪くしているのも事実ですので、せめてストロークの時レストする部分は、ニスを落とすことをおすすめします。
ただし、湿気の多い時期に作業することはさけてくださいね。
ビリヤード 歴史
「キュースポーツ」や「球撞き」とも呼ばれているビリヤードの起源は、紀元前400年頃までさかのぼります。
発祥の地はギリシャ。
丸い球を突いて、円錐形のものへ当てるゲームがビリヤードの起源とされています。
ただし、これは戸外で行われていました。
室内スポーツという形になったのは14~15世紀ごろと言われていますが定かではありません。
室内スポーツとして発展させた国も、フランス、イギリス、スペイン、イタリアと様々な説があります。
どこの国でも、はじめは上流階級のスポーツであったという点は共通です。
ルイ14世は、医者のすすめでビリヤードをしていたとの記録が存在しますが、世界初の「ビリヤードをプレイするための台」を手にしたルイ11世の時代、ビリヤードは「罪深きもの」とみなされることもあったことがわかっています。
日本に入ってきたのは、江戸時代で、伝えたのはオランダ人です。
出島を見学に来た日本人に、オランダ人は母国の料理を振る舞い、ビリヤードを見せたと記録されています。
また、オランダ人が出島でビリヤードをしている様子は「出島絵巻」などに残されています。
出島でオランダ人と貿易をしていたのは、1641年から。
絵巻の一つに、描かれたのは1782年であることが記されていますので、どんなに遅くても1782年には日本にビリヤードが伝わっていたことがわかりますね。
ビリヤード場の登場は、明治時代まで待つことになります。
現在は、ワールドゲームの正式種目であり人気スポーツの一つです。