吃音の発声練習とは
吃音症で悩む方は、恥ずかしがり屋さんや、とてもプライドの高い人が、大半を占めているのだそうです。
性格だから仕方ないと、開き直りたくもなるところですが、吃音を治す為には、その辺りから変えて行く必要があるのです。
恥ずかしがりでなくてもいえる事ですが、姿勢は、よくも悪くも発声に大きく影響を与えてしまいます。
どうしても、吃音を意識すると俯きがちになってしまうので、お腹に力が入りません。
・対象となる人をしっかりと見て話す
・背筋を伸ばし、顔をあげる
これだけで声の出し方に変化はきっとあらわれます。
そうする事で気持ちも前向きになるので、恐怖心も減るでしょう。
これに併せて、発声練習も毎日少しずつでいいので、忘れず行います。
練習のコツは異常なくらいにゆっくり話す事。
録音グッズなどを利用して確認しながら行うと解りやすいです。
大体の方は、焦りから必要以上に早口になっているので、それが余計にどもりを引き起こしている可能性があります。
誰が聞いても解るくらいに、落ち着いて話せるようになるまで諦めずに、きちんと毎日練習を続けてみてください。
継続して取り組んで行けば、きっと結果は付いてきます。
面倒くさがらずに、地道に頑張ってください。
また、親しい友人などには、吃音で悩んでいる事を告白してみるのも有効であるという事例があります。
初めは勇気がいりますが、知って貰う事で、精神的にも余裕が生まれます。
見栄を張る必要がなくなれば、力まずに会話を楽しむ事もできますので是非お試しください。
吃音の最近の治療方法とは
日本ではまだ一般的にも吃音は、緊張からくる「癖」という認識が強い事から、病気なのに軽視されがちなので、つらい思いを抱える方はたくさんいます。
ですが、専門的な治療を行える医師や、言語聴覚士がいる病院がとても少ないです。
どもりで悩む方は、治療したくとも、どうすればいいのかさえ解らないといった事も少なくない事でしょう。
また、吃音の研究を専門にする方も、あまりに少ないので、有効な治療法や、原因究明が為されていないのが現状です。
ですが、最近日本以外の国では、研究により様々な事例が発表されているそうです。
例えば、日本では今でもよく使われている「発音療法」や「呼吸療法」なども、これのみを重点的に行うのは、時代遅れだといわれ始めています。
これは、吃音の原因には、様々なタイプがあり、万人に有効な治療法などは、存在しないという研究結果がでた為です。
この事から、吃音症の患者1人1人の様態に合わせた、治療が必要といわれています。
またこの治療方法も、単一療法のみの治療では意味がありません。
症状に応じた色々な療法を、セットで用いるなどした、統合的なアプローチが行われるようになってきています。
脳科学的な研究成果については、まだこの中に取り組まれていませんが、これが有効ではないという訳ではないようです。
これらの研究事例が、日本でも浸透し、積極的に取り入れられるにはまだ時間が必要かもしれませんが、少しでも早く反映されれば、吃音症で悩む方の不安も、ぐっと減る事でしょう。
吃音の昔からある治療法とは
症状があるからといって、特に生死に係る物ではなく、なった事のない方からすれば、大した事とは感じられない事から、比較的軽視される事が多いという「吃音」や「どもり」ですが、吃音を抱える方の多くは、話す事を避けてしまったり、人と会う事を嫌うようになったり、時には生きている事さえつらく感じるほどに、深刻な悩みなのです。
日本では、昔から吃音の原因は、心因性であると、医学的にも一般的にも広く偏った捉え方をされてきました。
その為、「あせらず落ち着いて話しましょう」「緊張しないで話しましょう」などと、吃音症を抱える方に向かって、軽い気持ちでいってしまっていた方も、多いのではないでしょうか?
もしかしたら、面白おかしくどもった話し方や、焦った表情を真似をして、からかった経験のある方もいるかもしれません。
でもじつは、吃音はすべてが心因性の物である訳ではなく、右脳の機能不全が原因である場合など、様々な理由がある病気なのです。
ですが、緊張や不安が原因でどもると認識され、昔は心理療法が最適な治療とされていました。
そのせいで、なかなか治らない病気だと捉えられてきましたが、ほとんどの場合、焦りからどもりが生まれるのではなく、どもってしまった事に焦っているだけなのです。
今では、心理療法だけでなく、様々な角度から研究が進み、治療法・矯正法ともに有効な物がたくさんありますので悩んでいる方は、1度お近くの言語聴覚士などに相談してみてください。