自宅で歌の練習をする時の注意点
自宅で歌の練習をする時に一番気をつけなければならないのは、まず騒音問題でしょう。
歌の練習は、小声でコッソリ出来るわけではありません。
発声練習も必要ですし、歌の練習にしても本気で歌わなければ意味がないのです。
また、場合によっては、伴奏のピアノやカラオケの音楽も騒音の対象となりますね。
ですから、出来れば防音対策のしっかりした所で行うのがベストですが、そうでない場合には、出来る限り近隣の迷惑とならない時間に行うよう心掛ける必要があります。
発声練習は当然ながら毎日必要なことですから、毎日レッスンに通っているので無い限りは自宅で発声練習をすることになります。
これを怠ると、アッと言う間に声が出なくなってしまいますから、絶対に必要です。
逆に、発声練習無しで声が出るとか出ないとかの違いが分からないようでは、まだまだ声が出来上がっていない証拠となります。
それに、発声練習にはのど慣らしの意味もありますから、のど(声)を潰さない準備体操の意味も兼ね備えています。
これとは別に、自宅で行うべきことは、腹式呼吸の練習と腹筋のトレーニングです。
ボリュームのある声を出し、息継ぎなしで発声できる長さを伸ばす為には、腹式呼吸でお腹から声を出す必要があります。
そのために、腹式呼吸の練習と腹筋を鍛える必要があるのです。
仰向けになって寝て、腹筋の上に重いものを乗せて歌う練習も効果的です。
百科事典や数冊のタウンページ、未開封の米袋などを乗せて、いつもと同じ歌をどのくらいの声を出して歌えるか練習してみましょう。
ビブラートがうまく出来ない場合のポイント
ビブラートに関しては、出来る人、出来ない人がはっきり分かれるのが特徴です。
もちろん、練習に練習を重ねてビブラートが出来るようになる人も多いのですが、何の練習もしなくても、全く何も意識しなくても自然とビブラートが身についている人も多いのです。
しかし、これとは逆に、意識して練習しなければ出来ない人も少なくありません。
歌唱訓練をうけたり、歌の教室に通ったことがある人の中には、ビブラートの出し方について学んだことがある人も居るかもしれませんね。
のどを震わせるとか、横隔膜を使うとか言われて、やり方さえ理解できない人も多いようです。
ビブラートとは、発声する際の空気圧の変化で音に振動を与える事です。
低い音域でビブラートを掛ける場合には、通常に歌うよりも、のどを開きます。
そして、出来るだけ低い位置・胸のあたりに声を当てるつもりでのどを開き、腹式呼吸で声を出すと、自然とビブラートが掛かる筈です。
歌でも何でもなく、ただ低い声を出して長く伸ばしてみてください。
この時、「ア」と「ウ」の間のような発音だと練習しやすいと思います。
また、高音での練習では頭頂部からおでこのあたりに声を当てるつもりで声を出してみましょう。
すると、どうしても鼻に声を通すような感じになります。
高音部では裏声を使って、声を伸ばしながら、ゆっくりのどを開いたり閉じたりしてみましょう。
のどを開いていくと、自然とビブラートが掛かってくるのを感じるはずです。
最低5秒以上は声を伸ばし続け、ゆっくりのどを開いたり閉じたりします。
発音を良くするには
発声練習には、のどを慣らす為の発声練習、声質とボリュームを上げる為の発声練習、発音をハッキリさせる為の発声練習など様々あります。
それらは全て、発声練習・ボイストレーニングと呼ばれますが、練習方法はそれぞれ違っています。
その中でも、発音をハッキリさせるには、口の開き方が関係していますから、昔から行われている発音練習法を利用して発音の練習を行います。
誰でも一度くらいは聞いたことがあると思いますが、有名なものでは、「あ・え・い・う・え・お・あ・お」をア行からワ行まで何度も繰り返すと言うのがありますね。
これ、聞いていると簡単なように思うでしょうが、実際にやってみると案外難しいことに気が付くと思います。
最初はゆっくり確実に発音することを心掛けながら練習しましょう。
少し慣れてきたら、早目の練習に切り替え、早口でも発音がはっきり聞き取れるように練習します。
また、アナウンサーが早口言葉が得意なのは良く知られたことですね。
彼らは発音練習の一環として早口言葉も練習に取り入れているんです。
早口言葉も、他人に聞き取れないようでは意味がありませんから、最初はまずゆっくり確実な発音練習を練習を繰り返しながら、徐々に早口へと練習を進めていきます。
これによって、口の周りの筋肉がほぐれて動きやすくなり、発音が明瞭になっていくのです。
他には、日頃から朗読の癖をつけると良いでしょう。
朗読するものは活字であれば、新聞や週刊誌でも良いのです。
一日一度は声を出して読む習慣をつけるといいですよ。